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不二WPC、本社工場移転でアルミにDLC被膜を形成する技術を拡大

不二WPC「新本社工場」 不二WPC( http://www.fujiwpc.co.jp )は、相模原市に新本社工場を完成、操業を開始した。総投資額は約3億3,000万円。特殊な粒子を打ち付けて金属の疲労強度を向上させるショットピーニング装置「WPC処理」やダイヤモンド・ライク・カーボン(DLC)被膜装置を増設、これまで以上に顧客の要望に応えるべく事業を拡大していく。

 新工場は、同市の旧ぶどう園跡地を造成した工業団地「Sia神奈川」内に設置。旧ワイン工場を改修した。敷地面積は約1,500m2、鉄骨造の一部2階建てで、延べ床面積は約450m2。新工場建設では、同市の工場誘致条例「STEP50」の適用などを受けた。

 また、同社は先日、神奈川県産業技術センターと共同で「WPC処理」を用いてアルミニウムにDLCの被膜を形成する技術を開発。エンジン部品などに施すことで、金属の疲労強度向上、潤滑油の保持能力向上、摩擦の低減などが図れる。

 DLCはこれまで、アルミニウムに被膜形成することが難しいとされていた。同社は金属に数十μmの微細なショットピーニング(粒子)を高速で打ち付ける独自の表面改質技術「WPC処理」を改良。DLC被膜のアルミニウムへの密着性を2倍以上高めたという。同社では、これら技術をもとにエンジンの高性能化、軽量化を武器に受注活動を展開していく。