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産総研、医療機器の研究などで京都大学と連携協力

 産業技術総合研究所(以下産総研、 http://www.aist.go.jp )と京都大学は、2010年1月19日、医療機器などの研究分野と国際連携および産官学連携協力の推進に係る協定を締結した。

 産総研と京都大学は、これまでにも共同研究などにより各種研究プロジェクトを推進するなど、先端的研究・教育を連携して進めてきた。このほど、「学」の中核に位置付けられる京都大学と、この「学」の成果を「産」に橋渡しする位置にある産総研が協定を締結し、科学技術立国にとって必要不可欠な産官学連携をより強固にすることで、優れた「学」の成果の効果的な社会還元を図り、地球規模で拡大しつつある諸問題に取り組んでいく。

 主な連携内容は以下のとおり。

研究分野における協力


  1. 環境・エネルギー分野における共同研究
    両機関は長年にわたる電池等の研究実績を有し、現在、国の「次世代自動車用高性能蓄電システム技術開発プロジェクト」や「革新型蓄電池先端科学技術基盤研究事業」を共同実施している。今後、画期的な蓄電池・燃料電池・太陽電池等のエネルギーシステムの研究開発や省エネルギーデバイス開発を連携して推進していく。
  2. 医工融合研究分野における共同研究
    これからの高度化医療の発展を図るためには、医療機器などの一層の技術革新と医学・生物学を基礎とした新しい概念に基づく研究の創出が不可欠で、医学、工学の新たな融合領域を切り拓くことが重要になる。両機関は、京都大学が有する臨床現場の真のニーズを互いに理解しながら、相互の特徴を活かした診断と治療に関わる医工融合研究を遂行できる連携体制を構築する。


国際連携および産官学連携・人材育成等における協力


 京都大学が中心に進めている持続可能な環境・エネルギーフォーラムは、アジア地区における新エネルギー技術と人材育成を目的にしている。フォーラムに発足当初から参画している産総研は、今後、重要なパートナーとして連携活動の推進を目指す。 両機関は、インターンシップをはじめとする人材交流・研修を実施するとともに、優れた人材の供給という視点から、産業界の協力を得ながら効果的な共同事業を策定する。 以上の共同研究・連携事業の展開を通じて、イノベーションシステムの構築や産業競争力の強化にも寄与する。