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ビクトレックス、フレキシブル薄膜センサでPEEKフィルムが採用

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PEEKフィルムを採用した薄膜センサPEEKフィルムを採用した薄膜センサ ビクトレックスジャパン( http://www.victrex.com/jp )では、ドイツの電子部品メーカーであるメタルックス社のフレキシブル薄膜センサ「MetaPot(MMP)」にスペーサー・フィルムとしてPEEK樹脂を原材料とした熱可塑性フィルム「APTIV Films」が採用したことを明らかにした。

 MMPセンサは、自動車、医療、造船や航空宇宙といった様々な産業用アプリケーションにおいて、直線的な移動量を検知する位置センサとして使用され、同社のポテンショメータ(電位差計)技術を基に開発されている。このセンサは、50~500㎜までの移動量を測定可能で、IP65保護等級(防水および防塵に関する規格)を満たし、検知速度が速く軽量薄型なため狭小スペースにも組み込める。

 今回スペーサー・フィルムとして採用されたPEEK樹脂製フィルムAPTIV Filmsは、優れた摩擦摩耗特性に加え、耐熱性、耐薬品性、耐放射線性、高純度および電気絶縁性といった特性をバランス良く発揮する。MMPは、高耐熱性を持つ同フィルムを用いたことで、-40°C~最高125°Cという広い温度範囲での使用が可能なほか、同フィルムが静電気の発生が低く、センサで伝統的に使用されているポリイミド(PI)フィルムなどの材料よりも高い設計自由度を提供、さらに吸水率および透過率が非常に低く、耐加水分解性に優れることから、メタルックス社ではMMP製品に理想的な材料であるとして同フィルムの採用を決めたもの。同フィルムはまた、FDAに準拠し、臭素系/塩素系ハロゲン・フリーで、難燃剤を使用せずに良好な難燃性を発揮し、リサイクルが可能なほか、欧州のRoHS指令に対応している。