engage

島津製、優れたバリア性と高い透明性を持つ窒化膜薄膜を100℃以下で形成する技術を開発

 島津製作所( http://www.shimadzu.co.jp )は、有機ELディスプレイの薄膜封止用として、優れたバリア性と高い透明性を持つ窒化膜薄膜を100℃以下の低温で形成する技術を開発した。

 この技術は、素子にダメージを与えることなく成膜することができるため、有機ELディスプレイの製造に適用可能。バリア膜の形成には、有機材に有機化合物と無機化合物による積層膜を重ねる方法などがあるが、本技術では無機化合物のみで成膜できるため、複雑なプロセスを必要とせず、低コストで優れたバリア膜を成膜することができるという。

 透明バリア膜の低温成膜は、従来の容量結合型プラズマCVD法では困難だった。同社では高電子密度、低電子温度である表面波プラズマを用いた表面波プラズマCVD装置を製造しており、同装置で培った低温CVD技術を生かすとともに、表面波プラズマ源の内部構造の最適化、および成膜プロセスの最適化によって、有機ELディスプレイの封止で必要とされる水蒸気透過率10-6g/m2/d台という極めて高いバリア性と、波長400nmで光透過率95%という高い透明度を同時に兼ね備えた窒化膜の成膜技術を確立した。

 この技術は有機EL素子や耐熱性の低いプラスチック基板などへの応用が期待される。また大面積に均一に成膜するための基板の移動成膜機構を備えており、大型ディスプレイへの適応が可能になる。