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富士フイルム、CMPスラリーの米国製販社を完全子会社化

 富士フイルム( http://www.fujifilm.co.jp )は、半導体材料の製造・販売子会社であるFUJIFILM Electronic Materials社を通じ、Wacker Chemical社 Corporation(ドイツ ミュンヘン)が保有する半導体用CMPスラリー(半導体の製造プロセスで使用されるウエハーを平坦化するための研磨剤)の専業メーカー Planar Solutions社(米国・ミシガン州)の出資持分50%を取得、完全子会社化した。半導体用CMPスラリーの製造・販売会社FUJIFILM Planar Solutionsとしてスタートさせた。

 富士フイルムは、2005年11月にArch Chemical社からPlanar社の持分50%を取得、以降は残りの持分50%を保有するWacker社と共同でPlanar社の経営に携ってきた。Planar社は、CMPスラリーで先進的技術に基づくトップ性能の製品を有するメーカーで、米国・欧州やアジア地域の大手半導体メーカーに対し商品・サービスを提供している。富士フイルムとPlanar社ではこれまでも研究開発や販売を中心に協働してきたが、今回の完全子会社化により、Planar社の強みである高い商品開発力、コスト競争力および顧客対応力と、富士フイルムの先端技術との融合を加速させるねらい。また、半導体デバイス製造の中心であるアジア地域に多くの販売拠点を持つ富士フイルムの強みを生かし、これまで以上にスピーディな顧客対応を図っていく。

 富士フイルムでは、高機能材料分野を重点分野の一つと位置付け、グループ会社であるFUJIFILM Electronic Materialsのアジア・米国・ベルギーの拠点を通じ、半導体製造工程で使用される材料・機器・サービスのグローバル供給体制のもと、電子材料事業の拡大を図っている。同社では、CMPスラリーを商品ラインアップに組み入れることで電子材料事業のさらなる拡大を図るねらい。