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東レ、フランスの炭素繊維製造販売子会社の株式を100%取得

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 東レ( http://www.toray.co.jp )は、同社が70%出資するフランスの炭素繊維製造販売子会社「Société des Fibres de Carbone S.A.(以下SOFICAR)」の 全株式を取得し、100%子会社化した。フランス側のパートナーで、SOFICAR株式の30%を保有するArkema 社との間で、株式譲渡の合意に至ったもの。また、100%子会社化に伴い、SOFICARの社名を「Toray Carbon Fibers Europe S.A.(トーレ・カーボン・ファイバーズ・ヨーロッパ株式会社、以下CFE)」に変更する。

 SOFICARは1982年にElf Aquitaine社との合弁会社 (出資比率:東レ35%/Elf Aquitaine 65%)として設立され、1988年の持ち株比率変更(東レが70%の株式を取得)以降は、東レグループ炭素繊維複合材料事業の欧州拠点として事業拡大を進めてきた。

 現在のSOFICARの炭素繊維焼成生産能力は年産5,200トンだが、世界的な炭素繊維の需要拡大が見込まれる中、今回の100%子会社化を機に、新生CFEでの更なる焼成能力の拡大と、炭素繊維原料であるプリカーサや航空機向けプリプレグの新規生産化など、炭素繊維“トレカ”の一貫生産体制の構築と事業拡大を図る。

 2011年のPAN系炭素繊維の世界需要は40,000トンに迫ると推定され、今後も年率15%以上の高成長が見込まれている。東レグループは炭素繊維市場の本格拡大に向け、航空・宇宙、スポーツ、一般産業の各用途において用途開発を加速するとともに、現在の日・仏・米世界三極に、2013年からは韓国を加えた四極での生産体制を強化していくとともに、グローバルオペレーションを推進することで成長市場に確実に対応し、炭素繊維複合材料事業のさらなる拡大を目指す。