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住軽金、鋼板に対し1/5軽量化できる高剛性アルミニウム合金板を開発

 住友軽金属工業( http://www.sumitomo-lm.co.jp/ )は、板材に特殊な凹凸形状を付与することによって、大幅に曲げ剛性を向上させた軽量高剛性アルミニウム合金
板「SMART SHEET」を開発した。商品名はSumitomo Multipurpose Aluminum Reinforced and Textured SHEETの略。

 同品を用いることにより、鋼板と比較して同等の曲げ剛性を有しながら、質量を1/5まで軽量化を実現することが可能となった。(平滑なアルミニウム合金板では、鋼板比で約1/2の軽量化)。

 同品は、汎用の高剛性パネルの波板やエンボス板と違って、特殊な凹凸形状を付与し、曲げ剛性、ねじり剛性、面剛性を改善することにより、輸送機器の軽量化が可能となり、振動抑制にも効果がある。波板は曲げ剛性に異方性があり、波と並行方向では、元板の100倍超に向上するが、反対方向には向上せず、捻り剛性も低い。また、異方性を改善したエンボス板は等方的な剛性向上効果が2から3倍程度であるのに対し、同品は、等方的に10倍超の剛性向上効果が得られる。

 圧縮強度や曲げ強度も非常に上がるため、強度部材やエネルギー吸収部材へ適用が可能。デザイン性の高い形状も含まれ、建築意匠パネル等への適用も可能。さらに、サンドイッチパネルのコア材とすれば、パネル高さが比較的低い条件においてはハニカムパネルよりも優れた曲げ剛性が得られる。顧客の用途に応じ、最適形状での提供も可能であり、板厚や材質も用途により別途相談に応じるという。