メインコンテンツに移動

日本ガイシ、石川工場に自動車排ガス浄化用触媒担体の最新鋭生産ラインを増設

 日本ガイシは、自動車排ガス浄化用触媒担体「ハニセラム」の生産拠点である石川工場(石川県能美市)に、生産性が高く、環境負荷の低い最新鋭の生産ラインを増設することを決定した。

 石川工場は拡大するハニセラムの需要に対応するため、本社工場(名古屋市)に次ぐ国内第2の生産拠点として2011年に操業を開始した。現在の生産能力は年間800万個で、新製品の量産立ち上げと新技術の開発の一翼を担っている。また、自然災害などの不測の事態が発生した場合に製品の安定供給を確保する上でも重要な役割を果たしている。

 今回、石川工場の既設建屋内に年間500万個の生産能力を持つ一貫生産ラインを増設するほか、敷地内に倉庫・出荷エリアとして建屋を増築する。投資額は約30億円、稼働開始予定は2015年7月。

 新たに増設する設備には、省スペース・省人・省エネルギーを狙って開発した最先端の生産技術を投入する。従来の設備に比べ、面積当たりの生産量が約2倍となるほか、CO2排出量を約30%(年間2700t)削減することができ、高い生産性と低い環境負荷を実現する。

 ハニセラムは自動車の排ガス中の有害物質を化学反応によって無害化させる触媒を保持するためのハニカム(蜂の巣状)構造の多孔質セラミックス。同社は世界的な排ガス規制の強化に対応するため、世界8カ国にわたるグローバルな生産体制で世界中の主要な自動車メーカーのほとんどに供給しており、1976年の量産開始以来の生産累計は10億個以上に達している。