明日から消費増税ですが……

 4月1日の消費増税を前に、一部企業で増税分を納入価格に転嫁できるかなどといった懸念が強まっているようです。私が取材などで各社に聞いたところではすぐに対策が必要とした企業は極少数でしたが、今後の値引き要請の引き金にならないとも言えないといったところでしょうか。新聞・テレビの報道を見ていると、「今から頭が痛い」といった経営者もいるようで、業界や企業の置かれている立場によって状況は様々であると思います。

 そんな中、表面改質業界でいち早く対策に乗り出したのが、めっき業界です。全国24会員組合が所属する全国鍍金工業組合連合会では、「適正な価格で 適正な取引を」を合い言葉に、消費税転嫁対策特別措置法(平成25年10月1日施行)に基づき、消費税率引き上げ後における消費税の転嫁拒否等の行為(とりわけ①減額②買いたたき③本体価格での交渉拒否)の防止に努め、これを周知してきました。

 また同組合では、事業者がそれぞれ自主的に定めている本体価格(消費税額分を転嫁する前の価格)に消費税額分を上乗せする旨の転嫁カルテルの届け出を行い、公正取引委員会に出向き、「消費税の転嫁の方法の決定に係る共同行為の実施届出書」を申請し同組合の届け出が正式に受け付けられました。

 同組合ではこうした活動により、違反行為と違反行為に対する措置を組合内で周知・共有すること、また会員企業の取引先に対しても書面などで取り組みについての通知を行い、理解を求めてきました。

 今後、日本の製造業が息を吹き返し、ひいては日本の景気が上昇するためには同組合が掲げる「適正な価格で 適正な取引を」は最低限の条件であり、税の転嫁拒否なんてことはあってはなりません。日本で事業活動する全企業が常識に根差した行動を取ることで、「取り越し苦労だったね」と笑える日が来るといいのですが。