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NTN、高性能で取り扱い性に優れた樹脂製転がり軸受

NTN「樹脂製スラスト転がり軸受」 NTNは、ふっ素系樹脂製の保持器にセラミックボールを組み合わせることで、性能向上と優れた取り扱い性を実現した食品機械用「樹脂製スラスト転がり軸受」を開発した。

 同品は、樹脂製保持器とセラミックボールを組み合わせ、軽量で錆びない構造を採用。保持器の材料には、耐熱性能の高いふっ素系樹脂に特殊充てん剤を配合したことで、200°Cの耐熱性能を確保しながら、耐摩耗特性と非粘着性を高め、低摩耗かつ食品が付着しにくい仕様を実現した。

 また、保持器ポケットの形状を工夫することで、軸受回転時は脱落しづらく、メンテナンス時のみ保持器からボールを脱着・分解洗浄しやすくなり、優れた取り扱い性を実現した。さらに、開発した軸受の全部品は、飲食に起因する衛生上の危害の発生を防止するための食品衛生法に適合している。保持器・ボールともに白色系材料で構成することで清潔感があるだけでなく、洗浄後における異物の付着確認が容易。

 食品業界では、安全・安心な食品の提供を目的に衛生管理が最重要とされており、製造ラインや各作業場に設置されている食品機械は、高温・高圧で洗浄される。そのため、機械の外装や部品には錆びに強いステンレスが使用されているほか、食品などが付着しにくい仕様となっており、機械に組み込まれる軸受にも防錆性能や耐熱性能、メンテナンス時に分解や洗浄がしやすい構造が求められていた。

 同社では、同品を食品機械の攪拌機やポンプをはじめ、各機械部位だけでなく、医療機器や水中・クリーン環境用装置などへの適用も目指す。