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古河AS、自動車用アルミハーネス接続技術を開発

古河AS「α端子シリーズ」 古河ASは、自動車用ワイヤハーネスのアルミ電線に適用する防食端子「α端子シリーズ」の開発に成功し、本格量産を開始した。優れた防食性をもちながら、従来の防食処理のコストを削減し、ワイヤーハーネス(W/H)のアルミニウム化をさらに加速、自動車の軽量化と銅資源の枯渇・価格高騰に対応する。

 同社によると、アルミニウム化によって大型SUV車の場合、ワイヤーハーネスの総重量が3~4割程度軽量化されるとの試算もあり、自動車の燃費向上への寄与が期待される。この端子は、今年8月発売のトヨタ新型ランドクルーザー200系に採用されているという。

 同シリーズは、一般の端子と同様に高速プレス機で成型した端子の圧着部を親会社である古河電工保有の光ファイバレーザの溶接技術を用いて密閉した管構造にし(図1)、Wワイヤーハーネス製造工程において、アルミ電線を圧着すると同時に電線端部被覆をかしめることにより(図2)、気密性の高い防食構造にする。

 この方法は、防食処理のための樹脂モールドや塗布など別工程を必要とせず、従来の電線圧着技術の応用で防食処理を完了でき、さらに、形状的にも既存のコネクタハウジングがそのまま使用可能なため、従来の樹脂モールドや塗布方式に比べて、適用範囲が広く、大量生産に適した防食処理を実現するという。