大手5社が出資、軟磁性合金の製造販売会社を設立

 軟磁性合金「ナノメット」を製造・販売する東北マグネット インスティテュートが2015年11月に設立された。ナノメットは、東北大学 牧野彰宏教授(東北大学リサーチプロフェッサー)が開発した技術。

 同社は、産業競争力強化法に基づく官民イノベーションプログラム(文部科学省・経済産業省)で設立された東北大学ベンチャーパートナーズが運営するファンドおよび民間企業5社(アルプス電気、NECトーキン、JFEスチール、パナソニック、村田製作所)の出資(設立時出資金 6億円)を受けた。

 軟磁性合金は、家電・産業用等の電気製品において、電気—磁気変換用として従来用いられてきた電磁鋼板(ケイ素鋼板)に代替可能な新素材であり、電磁鋼板に対して、変換時のエネルギー損失を1/2〜1/4に低減できる画期的な金属材料。この合金はトランスやモータといった製品に利用され、大幅なエネルギー消費の削減に寄与するものと期待されている。

 新会社は、ナノメットの性能をさらに向上させ、生産性を高めた革新的ナノ結晶合金の開発・実用化および製造販売を行う。出資民間企業5社がこれらの薄帯や粉末を使用した製品の開発にあたる。さらに、本技術に関する知的財産権等を実施許諾することによるロイヤルティー収益も見込んでいる。同社では、2020年度の第一次量産期に約10億円の売り上げを見込むと同時に、単年度黒字を目指す。