日本金型工業会東部支部、平成28年新年懇親会を開催

 日本金型工業会東部支部( http://www.east.jdmia.or.jp )は1月21日、東京・上野公園の上野精養軒で「平成28年新年懇親会」を開催した。

挨拶する加藤支部長挨拶する加藤支部長 冒頭、挨拶に立った加藤忠郎支部長(日進精機)は、「昨年の12月に日経平均株価が2万円台に回復したと思ったところ、正月明けから下がり続けている。当社もそうだが、中国に進出している企業は人件費の高騰で非常に悩んでいる。経済成長率が鈍化しているにもかかわらず、人件費が高騰しているのは15歳から59歳の生産人口が減少していることが要因だと聞いている。一方、通貨危機以降自動車の生産量が増加していたタイにおいても一昨年程前から生産台数が落ち込んでおり、景気の踊り場を迎えている。当工業会の学術顧問をしていただいている横田悦二郎教授(日本工業大学)は、こうした海外の状況や安定的な円安傾向、TPPの大筋合意などの状況を見て、日本の金型産業に対しては過去に経験したことがない程の追い風が吹いていると仰っている。良い環境の中でも業績が悪いのは、経営者の不作為であると釘も刺されたので、状況を見極めて経営をすることが必要だ」と述べた。続けて、「今年の干支は丙申である。丙という漢字は火が燃え広がることを意味するようだ。申は字を見たとおり伸びるという意味を持っており、この二つの漢字の組み合わせにより、様々な問題が広がり表面化するという方もいる。経営者としては、問題を解決する能力や行動力が必要になる年だという。いずれにしても今年は、良い方向にも悪い方向にも大きく変化する年ではないかと思うので、我々としてはお客様の動向を注視して思い切った経営をしなくてはならないと感じている」と今年の意気込みを語った。

挨拶する遠山室長挨拶する遠山室長 来賓挨拶では、経済産業省 製造産業局 素形材産業室 遠山毅室長が「昨年の経済は大手企業を中心に雇用や企業収益が回復基調にありデフレ脱却が視野に入ってきた。こうした中において私どもが所管している素形材産業については、中小・地方企業が多いため、そうした実感ができないという声が聞かれる。しかし、金型産業については昨年の生産額が前年比8%増と我々の所管業種の中では調子が良いと承知している。一時期に比べれば非常に円安であり海外に流失した生産の国内回帰もちらほらと聞く。こうした傾向を経済の好循環につなげるべく、産業界と政府が一体となって取り組んでいきたい。皆様におかれましては、この良い流れに乗って次の中長期的な挑戦に挑んでいっていただけると大変有難い」と述べた。

挨拶する牧野会長挨拶する牧野会長 引き続き、同工業会 牧野俊清会長が「先日、経済産業省の局長と当工業会で意見交換をさせていただいた時に、研究開発や各社の技術力向上は産業技術総合研究所や理化学研究所に加えて、各県に設置されている公設試験研究機関と産業界が連携するシステムを構築すると力強いものになるのではないかとご助言をいただいた。また、川崎市と文京区、大田区の音頭で行われた医工連携に関する会合に出席し、日本医療機器協会の理事長と話をした。今後、日本の医療機器も新製品を開発して世界と戦っていかなければならないとのことで、そのための費用で最もコストが掛かるのが金型であるとのことだ。同協会としては、経済産業省に金型に対する補助金を要望しているようだ。こうした話からも、日本のものづくりを良くするには金型が重要であると言える。さらに、ご報告であるが当工業会東部支部の先々代の支部長であった北橋氏が亡くなられたとのご報告を受けた。ご冥福をお祈りし、ご挨拶とさせていただく」と述べた。最後に、賛助会員を代表して牧野フライス製作所 牧野二郎社長の発声により乾杯、懇親会に移行した。