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日産自動車が三菱自動車を事実上の傘下に収めることで合意

 日産自動車と三菱自動車工業は、三菱自動車の発行済み株式34%を日産自動車が2370億円で取得することで合意した。取り決めに従い、日産自動車は新規に発行される5億660万株の三菱自動車株を一株当たり468円52銭で取得する予定。取引成立後、日産は三菱自動車の筆頭株主となる。これにより、三菱自動車は事実上日産自動車の傘下に入ることになる。

 両社は過去5年間にわたり、協力を続けてきた現行のパートナーシップをさらに発展させる。また、購買、車両プラットフォームの共用、新技術の開発分担、生産拠点の共用および成長市場を含む、複数の面で協力することにも合意した。

 日産自動車の社長兼最高経営責任者(CEO)のカルロス・ゴーン氏は、「本件は画期的な合意であり、日産と三菱自動車の双方にウィンウィンとなるものだ。両社が集中的に協力し、相当規模のシナジー効果を生み出すことで、新たな自動車産業の勢力ができあがることになる。当社は、三菱自動車の筆頭株主として、同社のブランドと歴史を尊重し、大きな成長の可能性の実現をサポートしていく。日産は課題に直面している三菱自動車を支援し、同社をアライアンス・ファミリーの新たな一員として歓迎したいと思う」と述べた。

 三菱自動車の取締役会長兼CEOの益子修氏は、「長年にわたり数々のパートナーシップで成果を生み出してきた日産自動車には、アライアンスのメリットを最大限に活かす豊かなノウハウがある。今回の合意で、両社の将来の発展に求められる、長期的な価値を生み出すことができるでしょう。開発や共同購買など、リソースの共有を含む戦略的なパートナーシップの深化が長期的な価値をもたらす」と話している。