NTN、小水力発電装置の実証試験を終了

NTNマイクロ水車NTNマイクロ水車 NTNは、開発を進めてきた、既存の用水路壁面に乗せるだけで設置できる出力1kWの小水力発電装置「NTNマイクロ水車」について、福島県須賀川市の「新安積疏水(しんあさかそすい)」で本年6月~8月の3か月間、発電性能、水路への影響、保守性等の検証を行い、実証試験を終了した。

 安積疏水は日本三大疏水の一つで、猪苗代湖より奥羽山脈を経由して導水される水路。実証試験は、河川法に基づき農林水産省の承認と、それに基づく安積疏水土地改良区(福島県郡山市)の許可を得て、国土交通省の登録後、須賀川市の農業従事者などの協力を得て開始したもの。

 一般的な水力発電装置は、水路を堰き止めて水位の落差を利用するが、落差形成のための高額な工事費用が課題になっている。「NTNマイクロ水車」は、自然の水流による発電が可能で、既存の用水路の壁面に簡易的な工事で設置できる。

 同マイクロ水車は、独自の翼形状と、NTNの低トルク軸受を使用し流水のエネルギーを高効率で電力へ変換できる。実証試験では、翼径90cm、流速2m/s時に1kWの発電電力となる試験結果が得られた。同水車は、水路内に直列に多数の装置を配置しても水流の干渉が少なく、台数に応じた出力を得ることができる。実証試験では、水路長100mに最大10台の同水車を設置した。

 NTNでは、今回の実証試験で「NTNマイクロ水車」の検証を終了。農業用水路などの流水による自然エネルギーを電力に変換する同水車を地域社会の経済や産業の発展に寄与する商品と位置づけ、本年12月より販売開始に向けた商品化を進めていく。

 同社では、「本年7月から販売を開始した風力と太陽光を活用したハイブリッド街路灯に続き、今後も自然エネルギーを活用する商品の開発を通じて低炭素化社会の実現に貢献していく」としている。

実証試験の終了に伴う現地見学会の様子実証試験の終了に伴う現地見学会の様子