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ホンダ、独社と欧州市場向け家庭用コージェネシステムを共同開発

 ホンダ( http://www.honda.co.jp )は、ドイツの暖房・給湯機器専門メーカーであるバイラント社(本社:レムシャイド市)と共同で、欧州市場向けに家庭用小型コージェネレーションシステムの開発を行うことで基本合意した。まずはドイツでの販売開始を目指す。  共同開発では、ホンダが欧州市場に適した「小型コージェネレーションユニット」を、バイラント社が「暖房・給湯ユニット」の開発をそれぞれ担い、両者のユニットを合わせ、システムとしてユーザーに提供していく。

 ホンダの家庭用小型コージェネレーションユニットは、世界最小の天然ガスエンジン「GE160V」と、独創の正弦波インバーターを組み合わせ、家庭用に適した小型・軽量化を実現。日本では2003年に発売して以来、各ガス会社を通じ累計8万世帯以上(2008年12月末時点)で利用されている。また、2007年からは米国でも、クライメート・エナジー社と共同で販売を開始した。

 ホンダとバイラント社が共同開発する家庭用小型コージェネレーションシステムは、一世帯あたりのCO2排出量の大幅削減が可能で、欧州の地球温暖化防止の目標達成に向けた重要な施策となりうる。ドイツ政府は、2009年1月から施行された新CHP(コージェネレーション)法を背景に、コージェネシステムの普及を促進しており、同システムによる発電量を、現在(2008年2月末時点)の12%から2020年までに25%への向上を目指す。

 ドイツでは、コージェネレーションシステム購入の際、ユーザーが政府から補助金を受けることができ、さらに購入後は電気税の免除や、エネルギー会社による電力買い取り支援などもある。また、システムの燃料となるガスの使用については、エネルギー税の対象外となる。こうした政府主導のエネルギー政策により、ドイツでは今後、家庭用小型コージェネレーションシステムの大幅な普及が期待されている。