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ヤマハ、ベクトル制御方式の小型単軸ロボットを開発、販売

 
 ヤマハ発動機( http://www.yamaha-motor.co.jp )は、新開発のベクトル制御方式を採用し、高機能と省エネルギー化を両立した小型単軸ロボット「トランサーボ」シリーズを新たに開発し、2009年5月1日より発売する。

 同シリーズは、新開発のベクトル制御方式を採用し、ステッピングモータを使用しながらサーボモータと同等の性能を実現した、新しいタイプの直動式小型アクチュエータである。新開発の専用コントローラ「ロボットポジショナTS-S」との組み合わせで、多彩な制御ができるほか、組立部品の小型化や製造設備の省スペース化などにも対応する製品とした。

 近年では、生産設備に対しては、ローコストでの自動化・半自動化や、エアー機器を電動機器に置き換えることによる省エネルギー化などが求められており、小型・低コストで信頼性・耐久性に優れたアクチュエータの市場が拡大している。

 同シリーズは、これらの要求に応え、新開発のベクトル制御方式のステッピングモータを採用した新しいタイプのアクチュエータとして開発。精密組立が要求される電気・電子部品や小型精密機械部品のあらゆる生産設備において、組立、検査、移載、搬送、などの様々な工程・用途に使用可能なほか、医薬品・食品分野のハンドリングや検査工程への採用が期待されている。

 同シリーズの主な特長は以下のとおり。
1.新開発のベクトル制御方式を採用
 ステッピングモータは、低コストや停止時のハンチング(微振動)が無いなどの特長がある反面、高速でのトルク低下や停止時の消費電力の大きさなどが欠点とされていた。同シリーズは、新開発のベクトル制御の採用でこれらの欠点を解消。サーボモータと同等の機能・性能を実現した。

2.レゾルバによるクローズドループ制御
 位置検出器に信頼性の高いレゾルバを採用し、オイルミスト、粉塵、振動などのある悪い環境での使用が可能。
また、クローズドループ制御によりステッピングモータ特有の脱調現象を解消。

3.新開発の高剛性直動ガイドを採用
 コンパクトなボディーに4列サーキュラー溝式2点接触ガイドを組み込み、大きなモーメント負荷に耐え、また異常磨耗などのトラブルを減少。

4.新開発の専用コントローラ「ロボットポジショナTS-S」により、操作性向上と多彩な制御を実現。