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島根島津、新棟完成で汎用医用機器生産および物流体制強化

完成した島根島津の新棟外観完成した島根島津の新棟外観 島津製作所( http://www.shimadzu.co.jp )の連結子会社で汎用医用機器の生産を担当する島根島津が、今年2月から同社本社工場内で建設工事を進めてきた新棟が完成したと発表した。

 完成した新棟は、鉄骨造り平屋(一部2階)建て、延床面積6,075m2。隣接の既存工場棟(12,259m2)を合わせて、工場総面積は従来の約1.5倍に拡がった。現在、京都にある商品倉庫や、島根島津の既存工場内の部品倉庫を新棟に統合し、島根島津で生産する製品に用いる部品や材料の保管と供給、そして生産した製品の各地への配送を行う。

 新棟にはこれらの物流機能を司る島津ロジスティクスサービスのほか、島津製作所の島根医用営業所および医用機器の営業、サービス会社である島津メディカルシステムズ島根営業所が入る。

 また、これに伴い、既存工場棟内に、機械加工や板金加工などの生産設備を増強し、生産機能の拡充を図った(総投資額13億円)。

 島津製作所の医用機器は、国内では京都の本社工場(医用機器工場)と島根島津の2か所体制で生産しており、このうち島根島津は、X線テレビシステム、一般X線撮影装置など汎用量産X線装置について主力工場の機能を担っている。

 今回の島根島津の新棟建設は、汎用医用機器生産および物流体制強化を目的としたもの。新棟の完成により、島根島津では、一般撮影装置の主な構成ユニットの組立、機械加工、板金加工、塗装などを京都本社や協力会社から取り込んで内製化を拡大し、一貫生産を進めて、生産コストの削減および納期短縮(機種により1~2ヶ月の短縮)を図る。

 また、島根島津からの製品の直接出荷体制を整えて物流やサービスの効率化を図ることにより、年間1億円以上の物流費の削減効果を見込んでいる。

 なお、島津製作所京都本社内では2010年5月竣工の予定で医用新工場(4階建て、延床面積 18,600m2)の建設を進めている。京都本社では、FPD搭載のX線装置、PET-CT関連製品などの大型機種の開発・生産の拠点としての機能を強化して、汎用X線装置の生産拠点としての島根島津と役割分担を明確にすることにより、生産性の向上を図る。