アマダ、省スペース、時間短縮対応のCNC複合加工機

アマダ( http://www.amada.co.jp )は、工程集約・加工時間短縮を目指す自動車部品、バルブ部品などを対象にCNC複合加工機「S-10」を開発した。

 同品は、主軸を作業者の正面に置き、その左右にタレットを配置した正面操作を特長とする1スピンドル2タレット構造の「旋削加工」と「ミーリング加工」の複合加工機。通常の対向2スピンドル2タレット機に見られる上側タレットへの接近性を改善し、間口は1,700mmと対向2スピンドル機の約1/2の省スペースを実現した。

 この複合機では、左右のタレットに8角形タレット、10角形タレットのいずれかの選択が可能で、個別にミーリング機能、Y軸機能を選択することができる。ミーリング能力は、オプションで回転速度9,000min-1、センタースルークーラントの選択が可能で、高トルクミーリングユニットも準備されている。加工物の工程集約の度合いに合わせた設定が可能。

 一般的な1・2工程加工では、1工程の加工時間比率が高くなるため、左右タレットの同時加工を実現できる1スピンドル2タレットの構成を採用。2タレットの特長を生かした2面同時加工と切削力を相殺した加工により加工時間が、加工物によっては30~60%短縮可能になる。工程集約でありながら、加工時間の短縮ができるという優れた機能を備えている。

 2工程加工が必要な場合は、タレット上にサブスピンドル、または、加工物クランプの機能を付加することで、省スペース機であるにもかかわらず6面加工を可能にした。この6面加工により素材から完成品まで1台で完結させることができる。さらに、作業者側に退避可能な、心押台を選択することも可能で、全長300mmの長尺物の対応もできる。

 同品は①省スペース・操作性の改善②工程分割から工程集約へ③加工時間の短縮④段取り性の向上の4つのコンセプトをもとに開発したもの。このうち操作性の改善では、工具交換の際、タレットを作業者サイド(手前)に、チャック・爪の交換時にはタレットを作業者から最も遠いサイドに移動させ、広い作業空間を作り出すなど細かな対策を講じた。