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新潟原動機、約40%高出力化した推進装置を開発

 IHIの子会社である新潟原動機(NPS)は、約40%の高出力化を実現した大型360度全旋回Z型推進装置(Zペラ)「ZP-51CP」を開発した。IHI横浜事業所内(神奈川県横浜市)で製造を行い、2011年9月から出荷を開始する予定。

 「ZP-51CP」は曳船能力110t、出力3,089kWと従来のNPS製最大のZペラ(曳船能力77t、出力2,206kW)に比べ約40%の高出力化を実現した。NPSではZペラの大型化にあたりハウジング等の内部部品を大型化・高出力化に対応できる形状にした。また外形に関しては大型化に最適な形状にすることで、水中での振動や騒音を抑え環境負荷の低減を実現した。

 Zペラは港湾内でコンテナ船などの大型船を牽引するタグボートや、石油掘削設備などに物資や作業員を輸送するサプライボートに搭載される。NPSではすでに今回開発したZP-51CPについて、サプライボート向けを中心に4台を受注、今後は石油プラットフォームの大型化や海底油田・ガス田の遠洋化に伴い、大型化・高出力化傾向にあるサプライボートなどの沖合作業船市場において、毎年20台前後の受注を目指す考え。