三菱重、内・外・段付き歯車を1台で研削可能にする新加工法を開発

三菱重工業の内歯車研削盤「ZI20A」内歯車研削盤「ZI20A」 三菱重工業( http://www.mhi.co.jp )は、自動車のトランスミッションなどに使われる多種・多様な歯車を1台の歯車研削盤で高速・高精度に低コストで仕上げ加工できる技術を開発した。

 同社独自のねじ状砥石2種類を使い分ける工夫により、加工が難しい内歯車や段付き・軸付きの外歯車などの量産も可能にしたもの。積極的な提案型営業で、世界的に高まっているギヤノイズ低減や歯車機構の小型・軽量化に対するニーズを開拓していく。

 この研削技術は、内歯車専用の画期的な高能率研削盤として2009年に発売した「ZI20A」の活用領域を大幅に広げることを狙いに開発した。外歯車加工用として新開発の「鼓形ねじ状砥石」による加工で実現したもの。径が異なる歯車が隣接した段付き歯車や軸付きのピニオンギヤなども、砥石とワーク(研削対象の歯車)の干渉を避けて加工できる。

 一方、遊星歯車機構などで使われている内歯車の研削には、鼓形砥石とは逆に「樽形ねじ状砥石」を装着。これにより外歯車の場合と同様、砥石とワークの干渉を回避しながら、高速かつ高精度な仕上げ加工ができる。

 焼き入れ後の歯車を仕上げる研削では内歯車や段付き・軸付きの外歯車の場合、干渉を避けるために、小径のディスク(円盤)型砥石により歯溝を一つずつ成形する手法が主流で、量産効果が犠牲にされコスト低減の障害ともなっている。ZI20Aを使う新技術は歯溝を連続的に研削できるねじ状砥石を使用。主軸(砥石軸)は1万5,000回転/分、ワーク軸は6,000回転/分と高速化することで、高精度を確保しながら研削時間を4分の1に短縮できるもので、すでに本年内に2台のZI20A納入が決まっている。

砥石とワークの加工状況砥石とワークの加工状況