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IHI、携行型超小型ガスタービン発電機を開発

携行型超小型ガスタービン発電機プロトタイプパッケージ携行型超小型ガスタービン発電機プロトタイプパッケージ IHI( http://www.ihi.co.jp )は、デスクトップサイズの超小型ガスタービン発電機のプロトタイプパッケージの自律発電実証に成功した。

 携行型超小型ガスタービン発電機は、軽量・高出力というガスタービン発電の特長を活かすことにより、レシプロエンジン・燃料電池等の発電機や二次電池を大きく凌ぐ重量当りのパワー密度(最大出力)・エネルギー密度(連続使用時間)が得られるポテンシャルを有している。個人向け携行型発電機/充電器、ロボット用電源などに加えて、車両が入れない地域での活用など様々な用途が期待される。

 この発電機の内蔵ガスタービンは、フォイル軸受で支えられた完全オイルフリーの超小型ガスタービンに超高速発電機を組み込んだ構造であり、設計上は定格40万rpm、最大400Wの発電能力を有している。パッケージは、発電機内蔵ガスタービンに冷却ファン、消音器を取り付け、燃料タンク、電装系・補機類、エンジン起動用電池を組合せてパッケージとしたもの。軸受、超高速モータや加工技術などの先端技術において、最先端の技術を持つ国内外の企業や大学が多数開発に参加し、同社がシステムにまとめ上げた。

 同社では,今回のプロトタイプ携行型超小型発電機の実証試験成功をもとに、今後さらなる小型・軽量化および大出力化を図るとともに、各種アプリケーションの要求仕様を踏まえて、製品化に向けた技術開発に取り組んでいく。同社は、2007年からジェットエンジンやターボチャージャーなどの事業を通じて培った超高速回転機械技術を活かし、携行型超小型ガスタービン発電機の研究開発に取り組んできた。