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日立、材料の分析・評価や効率的な製造プロセス技術の開発などを行う拠点設立

 日立製作所と日立(中国)研究開発有限公司(以下HCR&D(Hitachi China R&D))は、4月10日に、日立中国材料技術創新センタ(Hitachi China Materials Technology Innovation Center)を設立し、上海交通大学と包括的共同研究を含む連合実験室の設立契約を締結した。同センタでは、日立グループの製品に使う材料の分析・評価や効率的な製造プロセス技術の開発などを行う。材料調達の現地化を進め調達コストの削減を図る。

 現在、日立は中国において約160のグループ会社と約44000人の従業員を有し、昇降機、建設機械、ATM、火力発電システム、鉄道システム、高機能材料、医療機器など社会イノベーション事業を中心とする幅広い事業を展開している。今回、設立した日立中国材料技術創新センタは、中国で調達可能な材料の分析・評価および製造プロセス技術の開発などを通じ、中国における日立グループ向けに、材料に係わるソリューションを提供することを目的として活動する。

 同センタでは、材料の品質や特性の評価に加え、上海交通大学材料科学与工程学院との共同研究を通じ、中国の材料を活用するための製造プロセス技術の開発を行う。また、材料に不具合があった際の原因究明と対策も行う。これらの研究は、これまでは日本の拠点もしくは中国での外部委託により行われていたが、同センタの設立により、中国の日立グループ内での対応が可能となることで、開発期間の短縮や対応の迅速化を図る。また、中国において、より安価で品質に優れた材料を調達することで、日立グループの材料の現地調達率の向上を図るとともに、調達コストの削減につなげる。

 日立は、日立中国材料技術創新センタの設立により、中国での材料の活用に関連する研究開発活動を現地化し、中国での事業活動に使用される材料の課題を解決していく。また、中国での現地主導の研究開発体制を加速させ、さらなる事業拡大に取り組む。