神戸製鋼所、微細粒ペーストを用いた鋼構造物の延命化技術を開発

 神戸製鋼所は、橋梁や大型機械設備等を中心とした鋼製構造物に生じる疲労亀裂の進行を遅らせることによって延命化する技術を開発した。

 この技術は、微細粒のアルミナとオイルを混合したペーストを亀裂表面に塗布することにより、進展速度を最大で1/10まで低減するもの。こうした技術はこれまで研究段階のものはあったが、開発まで至ったのは同社が初めてだという。今後マーケティング調査を進め、2014年度からの事業化を目指す。

 本技術では、疲労亀裂の表面に微細粒ペーストを塗布する。塗布されたペーストは、オイルを媒体とする毛細管現象によって自動的に亀裂内に運ばれ、微細粒が亀裂の先端に噛みこむことにより、外からの力が作用したときに亀裂の先端が開閉する動的振幅の幅を小さく抑える仕組み。抑制効果は作用する負荷の状況によって変わるが、亀裂進展速度を最大で1/10以下に抑えることが可能。

 同社は、社内大型機械設備の保全向けに開発を行った本技術について、道路橋の鋼床版への適用に向けて2011年に財団法人災害科学研究所の松井繁之研究員(大阪大学名誉教授)および独立行政法人土木研究所寒地土木研究所との共同研究を開始し、このほど有効性を確認し開発に至った。

微細粒ペーストの適用状況微細粒ペーストの適用状況