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産総研など、CNTと銅の複合材料で微細配線加工に成功

微細加工した単層CNT銅複合材料微細加工した単層CNT銅複合材料 単層CNT融合新材料研究開発機構と産業技術総合研究所は、単層カーボンナノチューブ(CNT)と銅の複合材料を用いて、銅の100倍の電流を流すことが可能な微細配線を基板上に作製する技術を開発した。

 これにより、複雑な配線パターンの形成時でも、基板上で1µm以下の加工が可能になる。また、単層CNTと銅の複合材料は熱による断線が起きづらいため、信頼性に優れ高機能な車載用電子デバイスや微小なセンサーなどへの応用が期待できるという。

 今後は、開発した単層CNT銅複合材料配線の加工技術をもとに、単層CNT銅複合材料が有する高電流容量、温度依存性の小さい導電率、Siと同等の熱膨張係数などの特性を生かせる用途を見いだし、デバイス開発につなげる。また、単層CNT銅複合材料の量産製造プロセスの開発を行い、この材料の新たな用途開発を進めていく。

 同技術は、NEDOの「低炭素社会を実現する革新的カーボンナノチューブ複合材料開発プロジェクト」(平成22~26年度)の一環として開発された。