中部電力など、アルミ溶湯保持炉ヒータを長寿命化する高性能保護管

 中部電力はコバレントマテリアルと共同で、アルミ溶湯保持炉ヒータを長寿命化する高性能保護管「CERASIC-A」を開発した。

保護管外観写真 ヒータ式アルミ溶湯保持炉では、ヒータの寿命が1~2年程度であるため、寿命向上が望まれている。ヒータはヒータ線(発熱体)と保護管の二つの部分からなっており、ヒータ線では寿命が飛躍的に向上するような画期的な材料ができていないのが現状だという。保護管は一般的にセラミックス材料である窒化ケイ素が使われてきた。窒化ケイ素は、アルミに対する耐食性に優れ、強度も高い反面、熱伝導率(熱の伝わりやすさ)が小さいため、保護管内部に熱が籠りやすくなり、ヒータ線の温度が高くなりすぎることにより切れやすい傾向があった。

 今回開発した保護管は、炭化ケイ素を主成分としたもの。一般に炭化ケイ素は、アルミに対する耐食性に優れ、熱伝導率も大きい材料だが、強度が低く割れやすいため、アルミ溶湯保持炉ヒータ用保護管には使うことができなかった。そこで炭化ケイ素に特殊な添加剤を配合することにより、従来の窒化ケイ素と同等の強度でありながら、窒化ケイ素より3倍以上熱伝導率が高い材料を開発した。

 三か所で行ったフィールド検証では、アルミ溶湯保持炉に長期間使用して割れなど問
題は発生しないことを確認したという。また、ヒータ線温度は窒化ケイ素保護管使用時に比べ約50°C低く抑えられることを確認した。使用電力は約3%減の省エネ性を確認、ヒータ温度が50°C低下することでヒータ寿命が約1.9倍向上することが可能だという。また、伝熱量約1.5倍向上によるヒータや炉のコンパクト化も期待できる。