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東レ、ボーイング787用のテープ状炭素繊維を石川工場で生産

 東レは、炭素繊維を使用したプリプレグ(炭素繊維樹脂含浸シート)をスリットテープに加工する生産設備を石川工場に導入する。スリットテープは、炭素繊維を一方向に配列した広幅プリプレグを繊維方向と平行に、幅数mmから数cmにスリット加工したテープ状プリプレグのこと。ボーイング社による設備認定を取得した後、2016年7月にボーイング787型機向けに供給を開始する。

 スリットテープは、米国子会社の東レコンポジットが供給しているもので、日本国内における787型機向け需要も米国からの輸入で対応している。石川工場にスリットテープ生産設備を導入することで、東レでは初めてのスリットテープ国産化となり、日米二拠点供給によりボーイング787型機向け材料の安定した供給体制を整える。
 
 ボーイング787型機は、現在月産10機で生産されているが、2016年に月産12機に、2019年末までには14機へ生産機数が引き上げられる。東レは、増大する787型機向けプリプレグの需要に対応して、今年2月に東レコンポジットの設備能力の増強を決定しており、今回のスリットテープ生産設備導入と併せて787型機向け需要増に対応する。