メインコンテンツに移動

住友電工、タイで自動車用アルミ電線を鋳造圧延工程から一貫生産開始

アルミ電線を使用した自動車用ワイヤーハーネスアルミ電線を使用した自動車用ワイヤーハーネス 住友電気工業および子会社の住友電装は、タイにおいて自動車用アルミ電線の増産体制を構築するとともに、素材となるアルミ線材を同一敷地内で鋳造圧延工程から一貫生産する。

 自動車用電線は、一般に心線として銅が使用されているが、自動車の軽量化のため、心線にアルミを使用した自動車用アルミ電線の採用が拡大している。住友電工グループでは、この需要増に応えるとともに、自動車メーカーの海外展開に対応するため、タイの子会社であるSEI Thai Electric Conductor Co., Ltd.で自動車用アルミ電線の生産を行っている。

 今回、タイに導入するアルミ鋳造圧延設備は、高品位のアルミ導体の生産を可能とするもので、品質面、特性面で優れた製品を製造するのに適したものだという。

 自動車用ワイヤーハーネスでは、この優れた特性を持つアルミ電線を活用し、従来は使用が困難であったエンジンルーム内などへの採用の拡大を目指す。

 また、このアルミ鋳造圧延設備では、自動車用アルミ電線のみならず、日本で培った技術を基に自動車部品用の切削用アルミ棒材や高強度アルミ線材なども併せて生産する予定。これら製品の特徴として、切削用アルミ棒材は、高い加工精度を可能とし、アルミボルト用線材は高強度かつ耐熱性に優れた特性を有しており、今後、東南アジアや欧州へ拡販する予定だという。