堀場製作所、英の車両開発エンジニアリングや試験設備の提供を行う企業を買収

 堀場製作所は、英国の子会社を通じ、英国に拠点を置く自動車などの車両開発エンジニアリングや試験設備の提供を行うMIRA Ltd.(MIRA 社)の事業を買収した。

 MIRA社が東京ドーム60個分の広さを誇る敷地に所有するテストコースを使った試験事業や、様々な車両開発に関する設計・エンジニアリング技術と試験施設運営の事業を取得。これらMIRA社の技術と、同社の自動車計測システム機器事業で展開する自動車開発や規制に関する分析・計測技術を統合し、事業領域の拡大と新たな製品・サービスの拡充を進める。自動運転や電気自動車・超低燃費自動車など次世代モビリティ開発の最先端分野で事業を拡大する。

 堀場製作所の自動車計測システム機器事業(2014年度売上高:550億円)は、世界的に高いシェアを有する排ガス計測(EMS)ビジネスに加え、2005年にエンジン計測装置などの自動車計測(MCT)ビジネスを取得し、エンジンから駆動系の研究開発において自動車メーカーや部品メーカー、国家認証機関などに分析・計測システムの提供を行っている。堀場製作所では、エンジンは自動車等の駆動源として今後も主要な役割を果たし、この分野は成長を続けると見込んでいる一方で、さらに長期的な視点では自動車産業の投資はよりエネルギーや安全領域、そしてIT を活用した自動走行車両の領域へ変遷していくとみている。これらの市場変化へ対応し、自動運転技術、安全性能技術などの車両開発分野に事業を展開するため、MIRA社の各事業を取得し、次世代モビリティ開発での提案力を強化する。

 MIRA社は1946年に英国政府の研究機関として設立され、自動車や航空宇宙、鉄道などの産業分野において、次世代の輸送技術を含む各種試験、設計・開発の委託研究を行っている。英国中部バーミンガム近郊ナニートンにある297haの敷地には、高速テストコースや各種交通環境を模擬した特殊な試験コースおよび各種試験設備を保有し、車両開発エンジニアリングビジネス、試験エンジニアリングビジネス、研究開発棟のリースビジネスを提供している。英国内に留まらず、近年は日米欧・アジアの自動車メーカーからの需要も拡大しており、事業拡大に新たな一歩を踏み出す必要が出てきていたという。英国には、F1(フォーミュラ1)などのモータースポーツで多くの車両供給企業が開発拠点を持っている。MIRA 社が拠点を構える英国中部ミッドランド地域は、自動車関連企業が多く集まる自動車開発における最先端技術の集積エリアだという。

堀場製作所が買収したMIRA社全景MIRA社全景