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日立金属、クラッド材の生産能力を増強

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日立金属「クラッド材」 日立金属は、拡大するクラッド材の需要に応えるために、SHカッパープロダクツにクラッド材の生産ラインを導入すると発表した。これにより2020年度までにクラッド材事業の売上規模3倍(2016年度比)を目指す。

 クラッド材とは異なる金属を接合させることで、単一材料では得られない特性を持たせた複合材料。主に自動車の熱交換器や携帯端末の放熱部品、電池の電極、内部リード、集電箔など幅広い分野で使用されている。

 日立金属の特殊鋼事業は、工具鋼、産業機器材料、電子材料に加え、航空機・エネルギー材における成長戦略を展開し、グローバル市場で成長を目指している。なかでもクラッド材を手掛ける電子材料は、電気自動車や携帯端末などの分野で需要が拡大しており、大きな成長が期待できるという。こうした中、2017年7月1日付でSHカッパープロダクツを電線材料カンパニーから特殊鋼カンパニーに移管し、伸銅事業の強化を進めるとともに、2018年4月1日付で日立金属ネオマテリアルを存続会社として両社を統合、SHカッパープロダクツを統合新会社の土浦工場とするなど、クラッド材事業の強化を進めている。

 今回、SHカッパープロダクツをクラッド材の新たな供給拠点とし、生産体制を強化するために、クラッド材の生産ライン導入を決定した。SHカッパープロダクツに新たに導入する生産ラインは、素材から加工まで一貫で製造する日立金属ネオマテリアルの体制を受け継ぎながら、さらに広幅化による合理化を目指したラインとなっている。