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フェローテックセラミックス、さらなる成長に向け事業を強化

 フェローテックホールディングス( http://www.ferrotec.co.jp/ )傘下のフェローテックセラミックス( http://www.ft-ceramics.co.jp/ )は、昨年12月12日~14日に開催された「SEMICON Japan 2018」に出展、現在の主要顧客である半導体分野だけでなく、広範な産業分野での適用拡大を目指して、二つのキーマテリアル、ファインセラミックスとマシナブルセラミックスの新技術を紹介した。

「SEMICON Japan 2018」展示のようす「SEMICON Japan 2018」展示のようす

 同社は、高純度で優れた特性を備えたファインセラミックスと、精密・微細加工が容易であるマシナブルセラミックスを関西工場と石川工場で製造。近年は石川県に開発センターを設立し、新市場開拓に向けた製品開発を推進している。

 ファインセラミックスは半導体製造プロセスで要求される高純度・高剛性・高精度や一般産業機器分野で要求される耐摩耗・耐熱・耐薬品性を有する。特に同社の高純度アルミナはマイクロ波透過性が良好なことから、半導体製造プロセスにおけるプラズマ処理装置のチャンバー内部品に用いられるほか、高純度が求められるウェハー搬送用部品などに用いられている。

ファインセラミックス部材の一例ファインセラミックス部材の一例

 一方、マシナブルセラミックスは機械加工が容易に行えるセラミックスで、高精度・高品質の製品を短納期に提供できるのが特徴である。特に半導体製造プロセスでは、低熱膨張で機械的強度にも優れるマシナブルセラミックス「ホトベールⅡ」が、検査装置の部品に採用されている。

 穴径35μmの貫通孔を位置精度高く形成することが可能であり、角穴形状の高精度加工技術も確立している。また、静電気防止マシナブルセラミックスも開発し、静電気の放電対策用途として拡販中である。

静電気防止マシナブルセラミックス静電気防止マシナブルセラミックス

 同社 経営企画室長の池永 寛氏は、「現状当社製品の主な市場である半導体分野は、短期的にはやや減速感があるものの長期的にはIoTやビッグデータ、自動運転などの新需要で成長が見込まれる。今後は①試作品の短納期対応や高純度アルミナ材料のより一層の特性向上でファインセラミックスの市場占有率を向上させる、②『中国製造2025』の重点分野の一つ「次世代情報技術」で大幅な成長が見込まれる中国の半導体分野でマシナブルセラミックスの新市場を開拓する、③日本国内のみならず海外のグループ会社のグローバルネットワークを活かして、医療や光通信、一般産業機器など半導体以外の新規分野を開拓する」とさらなる成長に向けての考えを語った。

■フェローテックのセラミックス製品をさらに知るには
http://www.ft-ceramics.co.jp/