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三菱重工、インドから80万kW超臨界圧蒸気タービン2基を受注

 三菱重工業( http://www.mhi.co.jp )は、インドのアンドラプラデシュ電力開発(APPDCL)向けに、出力80万kWの超臨界圧蒸気タービン※2基を受注した。納期は2010年末。同国の経済成長に伴う電力事情の逼迫を緩和するためアンドラプラデシュ州電力(APGENCO)が出資するAPPDCLが開発する石炭火力発電プロジェクトに納入される。

 三菱重工は、インドの建設・重機械最大手であるラーセン・アンド・トウブロ(L&T)と三菱電機の3社合弁で2007年に設立した、蒸気タービン、発電機の製造・販売会社であるL&T?MHI Turbine Generators(本社ムンバイ)に蒸気タービンの機器の一部を納入。合弁会社で製造する初号機として今回納入を果たす。発電機の機器の一部は、三菱電機が納入する。

 APPDCLはAPGENCOとインドの投資・金融会社Infrastructure Leasing & Financial Services(IL&FS、本社ムンバイ)との合弁会社。今回の設備はインドの南東部、同州のクリシュナパトナム(Krishnapatnam)に立地する「クリシュナパトナム火力発電所」(Krishnapatnam Thermal Power Station)で稼働する。

 超臨界圧火力発電は高温・高圧の蒸気を用いることにより、エネルギー効率が高く、温室効果ガスである二酸化炭素(CO2)の排出が少ないなど、環境負荷が低いのが特徴。ボイラー、タービンなどの設備・機器は、高い耐熱・耐圧性能が必要で、設計・製作には高い技術が要求される。三菱重工は独自の技術開発により、国内外で豊富な納入実績を持つ。

 インド経済は1990年代を通じて、平均6%のGDP(国内総生産)成長率を維持し、2000年代にはその勢いをさらに加速してきた。2007年度は内需主導型で9%の成長を記録。2008年度は世界的な金融危機の影響などもあり、成長は鈍化するものの約7%は維持できるとみられている。これを受けて電力の需給ギャップは一段と深刻化しており、大型の石炭火力発電設備の新設プロジェクトが、各地で進んでいる。

 三菱重工はこうした状況に対応して、L&T?MHI Turbine Generatorsを通じ合弁相手のL&T社と共同で、インド国内において積極的に受注活動に取り組んできた。当社は今回の受注を弾みに、今後も多数の新規火力発電所建設が計画されている同国市場向けに、高効率の超臨界圧ボイラー・タービン設備の需要開拓に力を注いでいくことで、地球規模での環境改善に貢献する。

?※超臨界圧蒸気タービン:水は374℃、22.12Mpa(大気圧の約220倍)の臨界点を超えた環境下で、液体と気体の両方の性質を備えた活発な状態(超臨界水)となり、水蒸気に連続して変化する。超臨界圧蒸気タービンは、この臨界点を超える状態(具体的には大気圧の約250倍)で運転する。