不二越、アセアン・国内でハイスドリルの生産体制を拡充

 不二越( http://www.nachi-fujikoshi.co.jp )は、ハイス(特殊鋼)ドリルの生産体制を増強する。シンガポールならびにフィリピンの工場を新興国を中心に需要が拡大する標準ドリルの生産・供給拠点と位置づけ、生産能力を増強する。また、日本国内のドリル工場は、高精度・高能率ドリルの生産に特化し、国内や欧米、東アジアのカスタマーへの供給体制を拡充する。

 中国やアセアンなど新興国市場では、自動車や一般産業機械、電機・電子分野をはじめとした鉱工業生産の拡がりを受けて、標準ストレートドリル、テーパドリルの需要が大きく伸びているという。2008から11年で標準ドリルの受注本数の伸び率は全世界で25%増、うち中国が60%増、インドネシア45%増となっている。

 国内や欧米では切削条件により、ハイスドリルと超硬ドリルの使い分けがすすむ一方で、コストパフォーマンスに優れ、超硬の領域をカバーする高速・高精度なCSドリル(シリンドリカル・シャンクドリル、主にNC工作機械に搭載)の需要が伸張。さらに、東アジア、アセアン諸国での採用が急ピッチですすんでいる。

 標準ドリル、CSドリルとも、自動車や二輪、一般産業機械、電機・電子分野における機械加工に欠かせない工具であり、今後も国内外で一段の需要拡大が見込まれている。

 同社は中長期的に国内外で生産体制を構築していく。今回第1ステップとして、2012年までの世界需要を想定し、シンガポール、フィリピン、日本国内の既存工場において、生産設備の増強を行なう。具体的には、 シンガポール・フィリピン工場に生産ラインを増設、国内ラウンドツール工場の生産能力を拡充する。設備投資額は約10億円、全世界でハイスドリルの生産本数を約30%拡大する。