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安川電機、業界初 自律性を備えた産業用ロボットの販売を開始

 安川電機は、産業用ロボットの業界で初めてロボット自身が周りの環境に適応しながら判断する自律性を持った次世代ロボット 「MOTOMAN NEXT シリーズ(可搬質量4kg、7kg、10kg、20kg、35kg の5 機種のラインアップ)」を販売開始した。

安川電機 MOTOMAN NEXT シリーズ メカニカル・テック社
MOTOMAN NEXT シリーズ

 

 同社では1977 年に日本初の全電気式産業用ロボットを開発して以来、自動車産業を中心とした活用、3C/3品市場など適用市場の拡大、そしてバイオメディカルロボットや人協働ロボットなど用途最適のマニピュレータの高機能化のように時代ごとに求められる成長産業へ同社のロボット事業を拡大してきた。

 今日に至るまで産業用ロボットの導入台数は、ロボットの動作速度や可搬質量の基本性能の向上、応用技術の進化などにより拡大し続けている。一方、不確定なモノの状態・形状・大きさのバラツキ、作業順序の変更や割込みが存在するような作業など、人が判断を行い作業している「未自動化領域」はまだ多く残っている。

 このような「未自動化領域」の自動化へ挑むロボット:MOTOMAN NEXT シリーズは、ロボット自身が状況を把握し、自ら判断・計画しながら、最適な方法で作業を完結させる。また、ユーザーやパートナー企業の知見を組み込み、ソリューションを創り上げることができるオープンプラットフォームを提供する。ユーザーやパートナー企業との協創により自動化を加速し、FA分野をはじめ、食品・物流・農業といった産業における労働力不足などの社会的課題の解決につなげていく。

安川電機 MOTOMAN NEXT シリーズコンセプト メカニカル・テック社

 MOTOMAN NEXTシリーズの主な特長は以下のとおり。

・自律性の実現

 MOTOMAN NEXT のコントローラは、周囲状況の認識・判断処理、およびセンサーから得られた周囲の位置情報を基に動作計画を立て、実行するために、ロボット本体の制御機能に加えて“自律制御ユニット”を搭載する新規のアーキテクチャを採用。作業の状況を自分自身でチェックし、その状況に合った方法で作業を完結させることで自律性を実現する。

安川電機 MOTOMAN NEXT シリーズ 自律性実現 メカニカル・テック社

 

 MOTOMAN NEXT のマニピュレータは、コントローラからの指令に対する追従性を高めるため、自社開発した最適モータを採用。これにより基本性能が向上し、コントローラが指令した位置と実際の位置の差を最小化することでデジタルツインを実現する。本マニピュレータは同社の最新のモータ技術、ロボット技術を密に融合させた製品となっている

安川電機 MOTOMAN NEXT シリーズ マニピュレータ メカニカル・テック社

 

・ユーザー・パートナー企業とソリューションを創り上げるオープンプラットフォーム

 MOTOMAN NEXT コントローラでは、ユーザーとパートナー企業が持つ独自の知見・技術を生かしてロボットアプリケーションを構築してもらうよう、開発環境をオープン化している