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トヨタ、レクサスGX4601とランドクルーザープラドのVSC改善措置を発表

 トヨタ自動車( http://www.toyota.co.jp )は、レクサスGX460と一部のランドクルーザープラドにおける、車両安定制御(VSC:Vehicle Stability Control)プログラム設定の不具合に関し、対象車に対する改善措置の内容を決定した。不具合は、運転手が、速度超過でカーブに進入したときや高速で大きくハンドルを操作したときなど、高度な運転技能が必要となる走行状態で、VSCの効きが弱いことが原因で車両がほぼ真横を向くほど横滑りしてしまう可能性があるもの。VSCは、エンジンの出力やブレーキなどを制御して、カーブでの走行時等に車両の姿勢制御に寄与する装置。

 今回の不具合の内容は以下のとおり。

 GX460およびプラドとも、重量物である燃料タンク等が車両の左側に搭載されており、運転手が車両左側に座る左ハンドル車両については、車両重心が左寄りとなる。そのうち、特定のタイヤ(18インチ径)、カーブでの車両の傾きを路面状況に合わせて調整することによってオンロードの安定性とオフロードの走破性を両立する装置である「KDSS」およびVSCが装着された車両については、VSCのプログラム設定の原因によりVSCの効きが弱い、という現象が生じる。

 上記二点に該当する車両において、ドライバーが、速度超過でカーブに進入したり、高速で大きくハンドルを操作するなど、高度な運転技能が必要となる走行状態において右旋回した場合、リアがスライドする現象が起きる可能性があるという。

 今回の改善措置では、VSCのプログラムを修正し、VSCの効きを強化することで、車両が横滑りしたり、向きが進行方向に対して横向きにずれてしまう可能性を低減させる。

 改善措置の対象車両は以下のとおり。

 レクサスGX460については、米国約9400台、ロシア約1000台、オマーン約1000台をはじめ全車両、計約1.3万台。

 ランドクルーザープラドについては、左ハンドルかつKDSSおよびVSC搭載車両につき、オマーン約4400台、ロシア約4000台、UAE約1500台をはじめ、計約2.1万台。
(日本を含め、右ハンドル車両は全て対象外)

 全世界での同不具合対象台数は約3.4万台。北米では現地時間4月19日に現地当局にリコール届け出を行うとともに、欧州、中近東をはじめその他の国や地域においても、できるだけ速やかに同様の改善措置を実施する方針である。