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産総研など、制振マグネシウム合金の圧延材の室温成形性を高める圧延法を開発

 産業技術総合研究所は京都大学・馬渕守教授と共同で、制振マグネシウム合金の一種であるM1合金の圧延材の室温成形性を飛躍的に高める圧延法を開発した。

 今回開発した圧延法は、既存の圧延機を用いながら焼鈍温度と圧延温度を制御することで制振マグネシウム合金の圧延材の室温成形性を高める技術である。この圧延法により作製した圧延材の集合組織は、従来の圧延材に比べてマグネシウム結晶があまり配向しないため、アルミニウム合金に迫る室温成形性(エリクセン値 7.9)を示す(図)。この圧延材は、良好な室温成形性に加えて制振特性も優れているため、プレス成形によって制振マグネシウム合金製の部材を容易に作製できると期待される。

図:今回開発した圧延法と従来の高温圧延法によるM1合金圧延材のエリクセン試験結果図:今回開発した圧延法と従来の高温圧延法によるM1合金圧延材のエリクセン試験結果