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大日本印刷、ナノインプリント技術で金型製作から量産まで請け負う新ビジネス

 大日本印刷は、ナノインプリント技術を活用して、超微細加工品関連の用途開発・商品企画から、金型製作、試作品作製、量産までを請け負う新ビジネスを開始する。

 同社は、半導体回路や電子機器の微細化に対応してナノインプリント技術の開発にいち早く取り組み、十数nmの半導体回路パターンの金型製作や、透明なフィルムの表面に数百nmの微細な凹凸を転写形成することで光の反射を防止する超低反射フィルム「モスアイ」などの実績を重ねてきた。これらの活用実績を通して培ってきた経験・ノウハウ・技術を活かし、金型製作から試作品の作製、製品の量産化までを一貫して行う超微細加工ビジネスを展開する。また、それぞれの製品用途に応じた金型性能、製造工程の改善提案も行い、幅広い分野に展開していく。

 具体的には、6インチ角の基板上に20nm程度の微細パターンや3次元形状パターンを形成したマスター金型を作製、大型基板(1200mm×1000mm)上にサブミクロン(10のマイナス4乗メートル=10のマイナス7乗メートル)単位のパターンを形成したマスター金型を作製、μm単位のパターンを形成した1500mm×930mmの面サイズの金型(ロール版、バラード版)を作製するなどのナノインプリント技術を提供する。

 ナノインプリントとは、基材上の樹脂などに金型を圧着して、nm(ナノメートル:10のマイナス9乗メートル)からμm(マイクロメートル:10のマイナス6乗メートル)単位のパターンを安定的かつ安価で転写する微細加工技術。今回同社は、この技術を活かした業界初となる本格的な一貫ラインの超微細加工ビジネスとして、磁気記録媒体、発光ダイオード、有機EL、導光板、太陽電池などの各種電子材料、バイオ・医療関連材料等、さまざまな製品を提供していく。